【カタツムリ】可愛い見た目にご用心

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撮影者:merec0
アジサイが満開になる梅雨の季節がやってきました、
丸い殻を背負って二つの触覚を頭に生やしたカタツムリを見かけることが多くなりました、
今回は梅雨の風物詩とも言えるカタツムリの生態についてご紹介していきます。

カタツムリが背負う殻の秘密

カタツムリが背負っている殻は、ヤドカリの様な外からの借り物ではなく、
れっきとした身体の一部です、殻の中には肝臓や肺など身体の大事な内臓が詰まっていて、
無理に殻を剥ぎ取ろうとすればカタツムリは死んでしまいます。

殻は内臓を守るほか、ナメクジにとって死活問題となる乾燥から身を守ってくれる大事な器官です、
夏場や冬などの乾燥するときは殻の中に引き篭もり、快適な湿った時期になるのをじっと待つのです。

ナメクジとカタツムリの違いとは

良く似ていると言われるナメクジとカタツムリ、実は元々この二つは同じ種類だったのです。

その昔、一部のカタツムリは、「殻が無くても案外困らないんじゃないか」と考えたのでしょう、
殻の中の内臓はコンパクトに身体の中に収納すれば済む話ですし、
乾燥する時期もわざわざ殻の中に入らなくても、
土の中や落ち葉の下など、湿った場所を探してたり過ごせば事足ります。

その結果不要な殻を捨てた結果、カタツムリはナメクジへと進化したのです、
よく「カタツムリの殻のとったらナメクジになる」
といった乱暴な憶測が飛び交いますが、案外的を得ている答えとの言えそうです。

見た目は飾り!?カタツムリの目

カタツムリの頭に付いた二本の触角、突っつくと引っ込める姿が可愛く、
筆者は幼い頃、カタツムリでよく遊んでいたことを憶えています、
この触覚の先端には目が付いていて、カタツムリはここで物を見ています、
ただしその視覚にはかなりの制約があり、色覚どころか目の前の物の形さえ掴むことが出来ません、
その場の明るさがある程度わかるぐらいの申し訳程度の視覚しかありません。

その替わりカタツムリは嗅覚と味覚がとても発達しています、
味覚は人間同様に甘さ、苦さ、塩辛さなどを感じることが出来ますし、
嗅覚は匂いだけで物の距離感を掴むことが出来るほどに鋭いです、
私達人間が二つの目で距離感を掴むように、
カタツムリは頭に付いた二本の触覚で嗅覚を感じとり、距離感を掴むのです、
味覚嗅覚の鋭さを維持するため、カタツムリの頭脳の半分は、
この二つの機能の為に使われていると言われています。

見た目は可愛いけど扱いには要注意

カタツムリの見た目は可愛いけれど、その扱いには注意が必要です、
カタツムリの体内には何千匹という寄生虫が住んでおり、
身体の表面に触れればその寄生虫が人間の身体にも伝染します、
伝染した寄生虫は人間の脳内に侵入し、最悪の場合脳に後遺症が残ることがあります、
万が一カタツムリに触れてしまった場合には、念入りに手を洗って寄生虫を落としましょう。

またカタツムリの主食は野菜で、畑の農作物を荒らすカタツムリは基本的に害虫です、
万が一購入した野菜に、カタツムリ本体やカタツムリの齧った跡があった場合、
その部分は廃棄するか、しっかりと洗って加熱調理してから食べましょう、
これらの注意点はナメクジについても同じことが言えます。

野生のカタツムリは食べられる?

西洋料理では定番とも言える、エスカルゴ料理、
「西洋で食べれるなら、日本のカタツムリも調理すれば食べれられるのでは?」と考えたくなりますが、
野生のカタツムリを捕まえて食べるのは非常に危険なので絶対に止めてください。

前の項でも触れたとおり、野生のカタツムリは人体に有害な寄生虫の温床です、
加熱調理すれば寄生虫は死ぬとは言え、何千という寄生虫の死骸を体内に取り込むのは、
食べていて気持ちのいいものではありません、
西洋料理で使われるカタツムリは、寄生虫のいない綺麗な環境で飼育された、
食用のカタツムリを使っているからこそ、安心して食べることが出来るのです。

【カタツムリ】可愛い見た目にご用心 まとめ

カタツムリの生態や特徴、危険性などについてご紹介しましたが如何だったでしょうか、
筆者は幼少期、その可愛さのあまり自宅でカタツムリを飼育していた時期がありました、
その頃は何の危機感も無く、無造作に手で触れていましたが、
大人になってタツムリの危険性を知った今、そんな昔の自分を叱責したい気分になりました。

幸いそのことが原因で病気になることもなく、何の後遺症が残ることはありませんでしたが、
それはあくまで運が良かっただけ、一つ間違えばどうなっていたかわかりません、
この記事を読まれた皆様は、くれぐれもカタツムリには注意してください。


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