【フグ】膨らむだけが能じゃない!フグのユニークな特性とは

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フグと聞いて何を思い浮かべるでしょうか?大きく膨らむ身体?身体に含まれる猛毒?
身体を膨らませるだけではなくフグには様々なユニークな特性があります、
また全てのフグが毒を持っているわけではありません、
今回はそんなフグの特徴や名前に由来、食の歴史についてご紹介していきます。
 

毒のあるフグ、毒の無いフグ

フグは北半球から南半球まで全世界の海域に広く分布しています、
フグの仲間は全世界に約500種類以上確認されており、
肝料理で知られるカワハギや大きな身体で知られるマンボウも実はフグの仲間です、
フグと言えばテトロドトキシンと呼ばれる、死をもたらすフグ毒が有名ですが、
全てのフグが毒を持っているわけではありません、
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ハコフグはこのフグ毒を持っておらず、先述のカワハギやマンボウも毒をもっていません、
ただし野生のハコフグは餌を通じて身体に別の毒を溜め込んでいたり、
カワハギに良く似た「ソウシハギ」や「キタマクラ」は食べるとあの世逝きの猛毒を持ちます、
知らず食べれば手遅れになりかねないので、フィッシングでフグ科の魚を釣ったときは、
素直にリリースした方が懸命でしょう。
 

フグが膨らむメカニズムは?

フグは外敵からの危険を感じると自分の身体を大きく膨らませ、
身体を大きく見せて相手を威嚇します、フグには膨張嚢と呼ばれる身体を膨らませる器官があり、
ここに水や空気を送り込んで膨張嚢を膨らませることで身体を膨らませ、
出入り口の弁を筋肉で閉じることで、身体の膨らみを維持します、
この膨張嚢の機能は赤ちゃんの頃から備わっている様で、
体長1センチにも満たない赤ちゃんフグでも風船の様に一人前に膨らむことが可能です。
 

世にも珍しいまぶたを閉じれる魚

フグは魚の中では珍しくまぶたを持っており、目を閉じることが出来る数少ない魚です、
魚類のほとんどはまぶたを持っておらず、他にまぶたを持つのはサメぐらいのものです、
水中では空気中の様にチリやホコリなどの細かいゴミが舞うことが少なく、
目をまぶたで守る必要がなかった為に、水中に生きる多くの魚達はまぶたを退化させていきました、
何故彼らがまぶたを持っているのかについては、はっきり分かっていないのが実情です。
 

糸をも噛み切る強靭な歯、釣り人泣かせなフグ


身体が膨れるイメージが先行しすぎてあまり知られていませんが、
フグはピラニアに匹敵するほどに強靭な歯と顎を持っています、
その強靭は顎はアルミ缶程度はわけなく噛み砕くことが可能で、
釣り糸、時には釣り針をも噛み切って逃げていくフグは釣り人泣かせな魚と言われています、
歯の強度の秘密は上下の二枚づつついた四本の歯、歯は硬くて頑丈なクチバシの様な板状で、
彼らの餌であるカニや貝の持つ硬い殻は外側から直接噛み砕くことが出来るほどです。
 

フグの名前の由来はひょうたん!?

フグは平安時代は「フク」という名前で親しまれていたいたそうです、
名前の由来はひょうたんの様に膨らむことからきたそうでし、
平安時代、ひょうたんは「布久閉(ふくへ)」と呼ばれていました、
そこから略して「フク」、年月とともにナマって「フグ」と呼ばれるようになったそうです。
 

河豚という漢字に込められたフグの味への敬意

フグは河の豚と書いて「河豚(フグ)」と読みますが、この漢字は中国由来のものです、
しかし何故フグを「豚」と表現したのでしょうか?それは中国のフグの味への敬意が表れています、
中国では地上で最も美味しい食材は豚であると誰もが認めていました、
そして河の中で美味しい食材は「フグ」であると皆が認めていたからこそ、
河での最上の味、つまり「河の豚」であるという字があてられたのです。
 

食べたら武士剥奪!?厳しく取り締まられたフグ食

フグ食の歴史は古く、2万年前の前石器時代には既に食べられていた痕跡があるようです、
猛毒であることを知りつつも、フグの味の魅力に取り付かれた人は少なくないようで、
時代が進んでもフグを食べて中毒死する人が後を絶たなかったようです、
フグは地方により「ガンバ(棺桶を指す方言)」「テッポウ(鉄砲の様に逝く)」といった、
穏やかではない異名を持つのはその為です。
 
中毒死を食い止める為に作られたユニークな施策に、江戸時代に行われていたフグ食禁止令があります、
フグを食べて中毒死した武士の家計は武士の資格を剥奪され、
家禄没収、お家断絶といった切腹よりも厳しい処罰を受けることとなります、
フグ食禁止令は明治になっても継続され、フグ食が解禁されるのは昭和25年のことです、
調理師免許を実装など、フグ食に関する法律が整備され、
今ではようやく自由にフグを食べれるようになりました。

【フグ】膨らむだけが能じゃない!フグのユニークな特性とは まとめ

フグのユニークな特性や食の歴史、名前の由来をご紹介しましたが如何だったでしょうか?
フグは食用としてだけではなく、ペットとしても人気のある魚です、
特に「ミドリフグ」は人に慣れやすくて飼いやすく、
表情豊かで飼い主を飽きさせません、とても可愛い魚なので、
これから魚を飼育してみたい方にはオススメです!

ミドリフグの画像はコチラ

撮影者:JennyHuang


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