春は花見のシーズン、花見の陣取り合戦で早期到着で目当ての場所を確保できた方、
たどり着いたが目当ての場所を取れなかった方、様々な幹事さんがいらっしゃることと思います。
さて自然界でも陣取り合戦は縄張り争いという形で日常茶飯事で起こっています、
そもそも縄張り争いはエサの確保や、配偶者の確保、もしくは両方を目当てにして行われます、
中でもオットセイの縄張り争いは壮絶で、今回はそちらをご紹介したいと思います。

オットセイ達の陣取り合戦-縄張り争い

オットセイのオスは繁殖期に入る前に、縄張り争いを行います、
オットセイ達にとってこの縄張り争いは真剣そのものです、
何故ならその縄張り争いの結果次第で、今年の配偶者の有無が決定する為です、
より強いものが良いポジションを取り、負けたものは縄張りを持てずに退散します。

オットセイのオス-そのハーレム生活

縄張りを持つことが出来たオスは、その縄張りへやってきたメスを受け入れ妻にします、
受け入れるメスの数に上限は無く、来るもの拒まずで訪問した全てのメスを受け入れるそうです、
この縄張りをハーレムといい、以前ご紹介したライオンと同じ様に一人のオスに複数のメスが寄り添います、
そのオスとメス比率の平均して１：９程度です。ハーレムを持つことが出来たオスは良いですが、
当然ハーレムを持てずあぶれたオスも出てきます、そんなオスたちは一体どうなってしまうのでしょうか。

オス達の集い-悲しみの丘

縄張り争いに敗れたオス達で繁殖場所とは離れた場所にオスだけの集落を作ってその年を暮らします、
そこにやってきたオスの達は縄張り争いで受けた自身の傷を癒すために大人しくしている、
縄張り争いした場所へ出向いてメスを寝取ろうとしたり暴れたりする、
来年に備えてもりもり食べて英気を養うなどその行動は様々です、
ただその境遇から集落を「悲しみの丘」と名づけた学者さんもいるのだとか。
そんな中動物として禁断の行動をするオスが出てしまいます。

異種交配-ペンギンに交尾するオットセイ

近年オットセイがペンギンに対して交尾を行う場面が度々目撃されています、
本来ペンギンはオットセイにとって狩りの対象であり、交尾の対象ではありません、
原因は良くわかっていませんが、歪んだメスへの想いをペンギンに向けているという仮説があるそうです。

オットセイ-オス達の男を賭けた陣取り合戦まとめ

花見という晴れやかな話題からこんな話題に転換してすっかり意気消沈している筆者ですが、
縄張り争いが上手くいかなかったオスにもまだまだチャンスは残されています、
繁殖期は毎年あるので、来年になったら縄張り争いもやり直し、
つまり去年負けてしまったオスはまた毎年頑張ればよいのです、希望は捨ててはいけません、
そして花見の場所取りに失敗してしまった方も同様です、今年は楽しい花見が出来なくても、
また来年にもっと綿密な計画を立てて場所取りをすればよいのです、
オットセイと違って種の存続を賭けた戦いではないので、気楽に行けばよいのですから。

• tweet
•