- 2015-3-16
- 野生動物達のトリビア
- オシドリ夫婦, 動物の社会性, 子育て, 故事, 野生動物達のトリビア
撮影者:tottori-guide.jp
オシドリ夫婦の意味について
妻の育児疲れを察し、自主的に育休をとって妻にリフレッシュを促すイクメン、
逆に妻が夫の疲れを読み取った時は、寛大な母性を持って夫を慰める妻、
おしどり夫婦とはお互いを助け支え合いながら、
夫婦が寄り添うように中むつまじく生活する夫婦のことをいいます、
元々この言葉の由来は中国の故事「鴛鴦の契り」から生まれたといわれています。
中国の故事「オシドリの契り」とは
昔中むつまじく暮らす夫婦がいました、
その妻は大層な美女だったのですが、それが夫の上司の耳に入り、
悪徳上司は妻を奪った上に、夫を夜も眠れぬような激務の地に飛ばします、
その結果夫は自殺してしまい、それを知った妻も後追い自殺をしてしまいます、
妻は死ぬ前に遺書でせめてお墓は元夫一緒の場所にして欲しいを懇願しますが、
悪徳上司はそれを知っていながらお墓をワザと別の場所に作り、
一緒に居たいなら好きにしなと言い放ったそうです、
すると数日のうちに両方の墓から植物が生え、2週間もせずに二つの葦は絡み合ったそうです、
その上で「オシドリの夫婦」が毎日悲しく鳴いたというのが故事の内容です。
現実のオシドリはどうなの?
現実のオシドリ夫婦も、夫婦は片時も離れずに生活していて
ぱっと見中むつまじく生活しているように見えます、ですがその理由はそんな暖かいものではありません
これはオス側が勝手にメスを守ろうとしているだけで、メス側は何とも思っていないことが多いのです、
守るというのはメスに危害を加える捕食者もそうですが、近寄ってくる同種のオスを追い払うことも含まれます、
要するにこれはオス側が行う浮気チェックそのものです、妻は実際今の夫よりも優秀なオスを見つけた場合、
何の躊躇いも無くそのオスと交尾を行い、何食わぬ顔で元夫の下に戻ります、
ただしそれがオスにバレてしまった時は報復を受けます、元夫は浮気したメスの尻に嘴を突っ込み、
浮気相手の精子を掻き出すのです、何だか昼ドラみたいな展開になっていますね。
さて交尾が終わって一定期間経つと、メスは卵を産みますが、
その後オスは何をするかというと、役目は終わったとばかりにメスの元を去っていきます、
育児に関しては我関せずで、他のパートナーを探しに行ってしまうのです、
妻が妻なら夫も夫、イクメンのイの字もありませんね。
オシドリ夫婦の理想と現実まとめ
オシドリ夫婦の現実の姿、如何だったでしょうか?
想像していた話とはまるで間逆のオシドリ夫婦の関係に面食らった方も多いのではないでしょうか?
私は実は人間社会でも同じような境遇の夫婦が多数存在しているのでは無いかと思っています、
特にSNSなどの見栄の張り合いになる様な環境でその夫婦が理想としているような関係を見せ付けますが、
現実はそれを補償するかのようなドライな関係という夫婦が意外と多いのではないでしょうか?
見栄を張りあうのではなく、お互いが助け合いたいと思えるようなパートナーを見つけたいものです。