タマゴを生む変わった哺乳類達

tamago
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哺乳類といえばお腹の中で子どもを育て、ある程度大きくなったら赤ちゃんを生む、
という繁殖行動をするのが普通です、ですがごく一部の哺乳類は何とタマゴを生んで、
繁殖をするという変わった動物達がいます、今回はそんなタマゴを生む哺乳類をご紹介します。

そもそも哺乳類の定義は?

哺乳類とはお乳を飲ませて子どもを育てる動物のことを言います、
多くの哺乳類がお腹の胎盤で中に子どもを生む(胎生といいます)のですが、
一部の哺乳類は卵で子どもを生むため、哺乳類=タマゴを生まないというのは間違いです、
というか以下に紹介する例外的な哺乳類三種のせいでこの定義が使えないのです。
また多くの哺乳類は自分で身体の体温を保てる恒温動物ですが、
やはり一部の例外的な哺乳類は変温動物の為、哺乳類=恒温動物というのも間違いです。

カモノハシ←クリックで画像へ

タマゴを生むと聞いて真っ先に思い浮かべるのはこのカモノハシではないでしょうか、
カモノハシはタマゴを生む以外にも変わった特徴を多数持つ哺乳類です、
哺乳類なのにクチバシを持っている、お乳は出るけど乳首がない、後ろ足に猛毒を持つなど、
例を挙げればキリがありません、彼らは哺乳類と爬虫類の中間のような体質で、
哺乳類が細分化する前の原始的な特徴をいくつももっています、
それ故2億年以上前から大きく変化していない生きた化石と言われており、
哺乳類としての身体の構造はかなり原始的なまま、今に至ります、
初めてカモノハシが発見された時はビーバーにカモのクチバシをつけた偽者標本、
と疑われたほどです、彼らは生息域こそ少ないものの、絶滅の心配はほぼ無く、
何億年もの生存競争に打ち勝ってきた歴戦の戦士なのです。

ハリモグラ←クリックで画像へ

ハリモグラはオーストラリアに生息するタマゴを生む哺乳類です、
ハリと名が付く通り、全身にハリのようなトゲを背負いこれを使って外敵から身を守ります、
しかしモグラの名に反して、地上で暮らすことが多く、あまり地中では生活しません、
穴を掘るのは得意ですが、地中にもぐるのは外敵から身を隠すか、子どもを育てる時くらいです、
哺乳類でありながら冬眠する習性があり、この時も地中にもぐって休みます、
見た目こそ似ていないものの、実はカモノハシの仲間で身体の構造が原始的なのは変わりません。
また彼らも絶滅の心配は無く、オーストラリア全域で元気に生活しています。

ミユビハリモグラ←クリックで画像へ

ミユビハリモグラはハリモグラの仲間で、実質カモノハシとも近縁な動物です、
ですが近い種といっても信じられないほどに、しれら二種とは見た目が全然違います、
アリクイの様な長い鼻、ハリモグラという名にそぐう様に、申し訳程度に生えたトゲ、
しかしそのトゲは毛に隠れてほどんど見えない状態、その中途半端なトゲの生えっぷりは
まるで子どもがハリネズミの模型を作っている最中に飽きて投げ出したかのよう。

カモノハシの仲間ゆえ、当然彼らも哺乳類でありながら卵を生みます、
ミユビと名がつくとおり手足には三本の指と爪が生えています、
それ以上に特徴的なのは前足と後ろ足の指の向きが逆であることでしょう、
前足は前方に指が向いていますが、後ろ足は後ろ側に指が向いており、
顔が見えないとどちらに歩いているかさえわからなくなりそうです、
他の二種と異なり彼らは絶滅の危機に瀕したレッドリストの動物です。

タマゴを生む変わった哺乳類達 まとめ

タマゴを生む変わった哺乳類をご紹介しましたが如何だったでしょうか、
現状発見されている動物の中でタマゴを生むといわれている哺乳類は、
上記のカモノハシ、ハリネズミ、ミユビハリネズミの三種だけです、
カモノハシ、ミユビハリネズミは現在日本では飼育されていませんが、
ハリネズミは「上野動物園」や「沼津港深海水族館」等、一部の動物園で飼育されており、
その姿を拝むことが出来ます、興味のある方は見に行かれては如何でしょうか。

撮影者:Casey David


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