【ジュゴン】人魚伝説のモチーフジュゴン

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ジュゴンと言えばパウワウの進化系人魚のモチーフとなった動物として有名です、
今回はそんなジュゴンの生態や、人魚と見間違いそうな共通点などをご紹介していきます。
 

ジュゴンは海獣の仲間

海獣(かいじゅう)というと男の子が喜びそうな響きですが、
ジュゴンはクジラやアザラシと同じ海獣の仲間で、その中でも海牛目と呼ばれる種類です。
海獣とは海にすむ哺乳類のことで、進化の過程で一度陸に上がった後、
再度海の中へ回帰していくという変わった進化を遂げてきました。
何故海へ潜っていったかは詳しくはわかっていませんが、
外敵や寒さから身を守るためではないかという説が濃厚です。
 

ジュゴンは好き嫌いの激しい偏食家!?

イルカは魚、クジラは動物性プランクトンなどの海獣の多くは動物性の食べ物を好みますが、
ジュゴンは海獣の中では珍しく草食系で、浅瀬に漂う海草を好んで食べます、
極まれに魚やナマコなどが胃の中から発見されることがありますが、
あくまで海草を食べるときに誤飲しただけであり、基本的には海草しかたべません。
 
また海草なら何でも良いかというとそうではなく、
アマモ科、ベニアマモ科、トチカガミ科などの海草を好んで食べます、
オゴノリ類やタオヤギソウ類などを食べることもあるようですが、
あくまで上述の海草が無いときの代用品の様です。
 

ジュゴンの睡眠は忙しない

大きな身体でゆったりとした動きが印象的なジュゴンですが、
彼らの睡眠の仕方はそのイメージとは対照的に忙しないものです。
 
ジュゴンの寝床は専用のスペースがあるわけではなく、
生活スペースと同じ空間で眠ることが多いです、
つまり彼らが住む浅瀬の底でそのまま眠るのです、
しかし彼らは水中では呼吸ができない海棲ほ乳類、
水底で気持ちよく眠っていても彼らは酸素を取り入れるために、
約10分置きに水面へ浮上して呼吸を行わなければなりません、
彼らが眠りながら無意識に呼吸が出来ているのかは定かではありませんが、
人間の視点で見ると熟睡出来なさそうで少々気の毒です。
それが彼らの生態と言われればそれまでですが。
 

人魚とジュゴン その共通点とは?

人魚といえば人間と同じサイズの身体で、下半身は鱗に覆われた魚の鰭、
上半身は美しい女性の身体をもつというのがステレオタイプです、
ジュゴンは体長2.5メートルほどで人間の大人よりも二周り大きいですが、
生後2年程度の若い個体であれば体長1.5メートル程度と、人間と同じサイズになります。
下半身にヒレはあるものの、鱗には覆われていません、
上半身は髪の毛こそないものの、背中に生えている「血洞毛」と呼ばれる感覚毛は、
後ろからみえば髪の生えた女性のように見えなくもありません。
 
人魚は子を胸に抱いて乳を飲ませますが、ジュゴンのお乳は人間でいう脇の下にあり、
子供を脇に添えて乳を飲ませる姿は似ていると言えなくもないです、
またジュゴンの生殖器は人の物とほとんど同じ形をしており、
未開の土地では性欲の対象となることもあるそうです。
 
人魚というと美しい歌声で船乗りたちを誘惑するセイレーンが有名です、
対してジュゴンの声というのは想像がし辛いですが、決して沈黙の動物ではありません、
ジュゴンの鳴き声は「ピヨーピヨー」とまるで小鳥がさえずる様な鳴き声で、
水中からそんな鳴き声が聞こえる有り様は幻想的とさえ言えるかもしれません、
ただし伝承の人魚は人の現れるところに率先して出たがる様子が伺えますが、
ジュゴンは割と臆病な性格で人目に付く場所は避けたがる傾向があるようです。
 

【ジュゴン】人魚伝説のモチーフジュゴン まとめ

ジュゴンの生態や人魚との共通点などをご紹介しましたが如何だったでしょうか、
ジュゴンと人魚は遠目でみれば形こそ似てはいるものの、
冷静に見ればジュゴンと人魚を見間違えることは無いように思えます、
昔の船乗り達が人魚と勘違いしてしまったのは、
陸に残してきた妻や恋人への思いや後悔が、
彼らに幻想を見せたからなのかもしれません。

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撮影者:belgianchocolate


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